ごあいさつ
講師
 この写真の右側の人は、インドの象使いのおじさんです。インドは約半世紀にわたりイギリスの植民地だったことから、多くの人が質の高いイギリス英語を話します。残念ながら彼は英語を話せませんでしたので、象の使い方についての話を聞くことはできませんでした。私がヒンディ語を話せたらどんなに楽しい話が聞けただろうかと思いました。

 私がサラリーマンだった頃、インド市場への自社製品の拡販を担当したことがありました。インドへ日本製の工具を輸出し、現地に何度も足を運んで担当者と「あーでもない!こーでもない!」と言いながら、たどたどしい英語で必死にセールスプロモーションを行いました。今となっては一生の財産といえる貴重な経験です。

 私は、国内のコテコテの営業マンだったのですが、突然、インド市場担当を命じられたのでした。

上司 「パスポートはもってるかい?」
私  「は?持ってませんけど。」
上司 「英語はしゃべれるよな?」
私  「それがしゃべったことないんですよ〜これから勉強しようと思ってるんですが....できるんかな?」
上司 「…」
私  「…」
上司 「だめだな!こいつは…」

 上司の最後のひとことで、私の猛勉強が始まりました。貿易のルール、英会話、英文レターの書き方、飛行機の乗り方、インドはどこにあって、どんな国で、どれくらいの大きさの市場があって.....
 国際営業は国内の営業とは別世界のように思われました。

 私の英会話力はみるみるうちに上達しました。
 今から考えると、それは必然的なことでした。家で文法の教科書を開いて猛勉強したからではありません。英会話教室に通うこともしませんでした。
 それはなぜか・・・一言でいうと「
必要」だったのです。

 必死でした!
 会社からの帰路、うたたねの電車の中で、女子高生達の会話が、音にしか聞こえないという時期が続きました。英語として必死で聞こうとする習慣が身についてしまい、日本語が無意識には聞き取れないのです。(あたりまえです日本語ですから!耳が日本語を英語として聞こうとするのですが、内容が音にしか聞こえないのです。)

@商品PRの手紙を書いてA得意先に電話してBばら撒く為にちらしをつくったりC長期出張でできるだけ多くのお客さんに会ってDできるだけたくさん商品を売ってE伝染病にかからないようFタクシーでぼったくられないようG無事に生きて返ってくること。すべてがあたりまえのこととして私に必要となったのです。
 いまでこそ、日本人にとっても馴染みのある国となりましたが、当時は本当に(日本人にとっては)未知の国!という個人的印象でした。トヨタの進出前でしたので......

 英語も知らない、海外旅行もしたことない、国際ビジネスのコの字も知らない、日本語に英語を混ぜて使う人をキザなやつだと思っていたちっぽけな私に、インドという広大な市場を任せてくれたのですから…その当時勤務していた会社に感謝しています。

 そして今、私は違う立場にいます。少しでも多くの人に、英会話BMCの一員として、「未知の世界の、未知の人達とコミュニケーションができる言葉=英語」の習得、私が感動した世界に飛び込もうとする受講生の皆さん、私以上の感動をすでにされて、もっともっと楽しく前進されている受講生の皆さんを、今度は舞台裏から応援、お手伝いをする仕事がまわってきました。

 一度きりの人生だから、精一杯自分の世界を広げて生きて行きたい。そんな人達とつきあいたいといつも思っています。英会話BMCというこの小さな小さなスクールを通じ、次の感動をさがしてみたいと考えています。

 ごあいさつに替えさせていただきます。

BMC

代表 東 宏
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